「みずいぼとその治療法」について
梅雨に入って、これから保育園・幼稚園や学校などでもプールの時期となります。そこで、「みずいぼ」の簡単な説明と、小児皮膚科学会の見解を記載しました。
1)みずいぼは、「伝染性軟属腫ウイルス」による感染症です。
2)特別な治療をしなくても、発疹は数か月から1~2年で自然に治ります。
3)学会から「みずいぼはプールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル・浮き輪、そしてビート板などを介してうつる事が有りますから、これらを共有する事はできるだけ避けてください。そして、プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。」と、以上の見解が出されています。
4)また、みずいぼの予防には皮膚の環境を整える事が大切です。乾燥や湿疹があると、皮膚のバリア機能が弱くなってしまい、ウイルスが入り込みやすい状態になってしまいます。そこで、朝晩、皮膚に十分に保湿剤を塗ってバリア機能を上げてウイルスの侵入を防ぐことを心がけてください。
5)みずいぼの治療法としては、ピンセットで挟み取る方法以外に、これまで「ヨクイニンエキス」を飲む方法が報告されています。当院でもこれまでに6人のお子さんにヨクイニンを飲んでいただいたところ、2~4か月後に4人のお子さんのみずいぼの消失が見られました。すべてのお子さんに有効とは言えないようですが、痛みも伴いませんので、「一度は試しても良い治療法ではないか」と考えられます。